物質天国は幸せ?

昔、国立統計数理研究所が日本人の宗教的態度について世論調査をしたところ、
(同じ調査をフランスが欧米八ヶ国で行った)
「この世にや仏がいるか」の問いに、肯定するもの欧米は70〜80%、日本は24%だそうで、
次いで「この世は幸福になって来たか」の問いに、肯定は欧米が30〜40%に対し日本は70〜80%だった。

 詳しくは判らないが大変面白いと思う。
仏はなくともこの世は天国というのが日本人一般の考えではないかと某評者はつけ加えている。
ある男は「もう数年で日本の経済はアメリカに追いつき、国民所得も近く米国なみになる」とうきうきしている。
いわれてみるとこれがこの世の極楽か、とソッと頬をつねってみる人もあるかも知れない。
 この物質天国も、実は役人大臣を先頭に裏屋背戸屋の三文店のおかみも揃って肯定していることでなかろうか。
 それが証拠に、上っ調子になりかけた役人の頭に冷水をぶっかけた外交官河崎大使の例の「仮面をとった日本人」という英文著書が恥知らずと一刀両断に首をはねられたことである。
余りそっくりそのまま当っていたので大臣様や役人様の癇にさわったのであろう。

 浄土真宗の宗祖、親鸞聖人は叡山の勤苦二十年の御修行において、何を見られたか。
墨ぞめの衣に身をまといながら夜はこっそり京の遊境の巷へ通う上べばかりの聖僧ども、そのこけの僧侶どもに恐れて真を曲げて平然たる主上。
もっともっとおそろしい蛇蝎の如きわが心の裡。
問題はここから始まる。

何が天国やら何が苦しみやら一寸胸に手を置いて考えてもみない輩がうようよしているあやしげな所から退却しなければならない。
「定水を凝らすと難も識浪しきりに起り心月を観ぜんとすれども妄雲なお覆う」
の金言のわかるまで本気に聞かねばならない。


ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント