東京砂漠に真実の法灯点さる(四聖諦)

 東京の空はどんよりと暗い
「山や田園の朝」を思う私にはもう八時だというのに、何だか明けきらぬ感がした。
これもスモッグのせいだろうか。

 午前九時半、東京で始めての浄土真宗の御法話会場である渋谷区元代々木町の応慶会館は遠くは熊本、四国、そして千葉、神奈川、八王子市、都内各区、横浜、富山、福井、滋賀から集まった人々で満員である。

当に首都東京へ日本全国の代表が集まって来たようなものだ。
これもひとえに如来聖人様の御加護、東京在住の親鸞学徒の皆様の努力の賜ものである。
人口一千万の大東京で真実の仏法を聞かせて頂くことのできる選ばれた人々。

始めて会う人々だが、こうして一緒に、何百年に一度出世まします善知識の説法に遇わせて戴くことができるのは過去世にいかなる宿縁のある方だろうと思えばとても懐しく、その人々の顔をまじまじ見つめずにはおれなかった。
 午前十時、満堂の人々の待ち望む中でいつも変らぬ善知識の大獅子吼が始まった。
仏教は一口で言えば四聖諦を教えられたものです……」
多くの聴衆は「こんなお話は聞いたことがない」と目をパチクリ。
善知識の御口に溢れる説法はいつも躍動している。
善知識の中でとてつもない大きな生きものが脈々と生き続け大きく深呼吸するからだ。
その度に吐息は聴衆の心を揺がし、その声は十方に響く。
悪魔外道の小獣の輩は尾を巻いて退散する。

 南無阿弥陀仏の名号が生きて働いて下さっていることを目のあたりに感ぜずにはおれなかった。
 お話の後、善知識の御部屋へ飛び込んでゆかれた三人の中年の方があった。
何とこの方々は、今から何十年前、善知識18才の御時、金ボタンの学生さんであった頃、阿弥陀如来の本願に救われられた慶びを西本願寺の前で辻説法しておられた時に聞いていた人達であるという。
京都におられた方が、何十年後のそれも広い東京のド真中で善知識の御法筵にあわれるとは……。
今は御主人が転勤のため東京にお住まいとか。
凡夫の智慧では判らぬ阿弥陀如来のお計いにただ驚くばかりであった。
4日間の御法座は瞬く間に過ぎその場で新しく学徒となられた方約20名。
かくて首都東京の聖火台に真実の法灯が点された。
在京の親鸞学徒、地方の親鸞学徒共々この法灯を永久に絶さず、やがて日本全国を照らす灯炬とすることを固く誓って別れたのである。


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